ザッハトルテとコーラ

今日は不思議な人を見た。
渋谷の喫茶店で、アメリカンを飲みながら考え事をしていると、後ろの席に30くら
いのちょっと横柄な感じの男性が急ぎ足で入ってきた。

「ここのケーキは何がおいしいの?」
かれは、高圧的に聞く。
「お客さまのお好みもありますので・・・・」
ウエイターが、ていねいな応対をすると、それを遮るように
「飲み物はコーラ。急いでるから早くね。
えーっと、チョコレートのケーキ」
「ザッハトルテでございますね」
「コーラ急いでね」
彼はせわしなく注文する。

ほどなく、コーラが来て、少しすると、ケーキが来た。
そして、ものの5分も経たずに彼は席をたった。
姿が見えなくなってから、後を見ると、ケーキはきれいになくなり、コーラは半分残っ
ていた。

彼はよほど、ケーキが食べたかったのか。
それも、隣がドトールだったことから考えて、まともなケーキが食べたかったのか・・・・。

そして、最終的にわかったことは、この出来事を私がとても楽しんでいるということだ。