佃島で佃煮を買う

久しぶり、そう、13、4年ぶりに佃島に行った。
別に用があったわけではなく、なんとなく佃島にでも行ってみよう
かなと思いつき、娘と一緒に出かけたのだ。
地下鉄の月島で降りて、一路、佃の住吉神社に。
ちょうど、紅白の梅が満開。
神社に梅はよく似合う。
桜のつぼみも春のような暖かさで少しふくらんでいるようだった。
(春っていえば、帰り道にひきがえるを見た。
まだ、寒くなるのに、勘違いして外に出てしまったんだな、きっと。
あのあとの、かえるの運命はいかに……)

そのあと、川沿いの3軒ならぶ、佃煮屋ヘ。
せっかく来たのだから、おみやげを買って帰ろうとして、一悩み。
売ってるものは外から見たらどれも同じようだし……。

常套手段で、一番込んでるところヘ行き、そこに並んでいる人に
「ここおいしいのですか?」
と聞いてみた。
「となりのほうが、昔からやっているけれど、ぼくはここのカツオ
の角煮の方が柔らかくて好きです」
と言われたので、そこに決めた。
私たちが店に入ると、後から後から、人が入ってくる。
客が客を呼んでいるらしい。
お店の人も「お客さまが店内にいてくれた方が、お客さんが入って
くるのです」と言っていた。

帰って、あつあつの白いご飯に葉唐辛子の佃煮を乗せて食べた。
おいしかった。
客が入っている店に行くのは、やっぱり、外れが少ない!